いわゆる“2024年問題”が迫るなか、ドライバーの長時間労働などを解消するため創設された『トラックGメン』に密着しました。

◆長時間労働の“原因”に切り込む

今年7月に、国土交通省が創設した、トラックGメン。ドライバーの労働環境を良くするため、街に出て情報を収集。発注する側の荷主企業にもアポなしで訪問していきます。

来年4月から、トラックドライバーの残業が年間960時間までに制限される“2024年問題”。長時間労働の解決が業界にとって喫緊の課題です。

この日、パトロールをしていて見つけたのは、ある企業の前にずらっと並んだトラックの列。

“トラックGメン”中国運輸局 田中幸久貨物課長:「どのくらい待っているか分からないが、荷物の積み込みを待っている車列。拘束時間が長くなるので(運転手の)残業が増える。ずっと待機しているので、トイレにも行けなかったり、休憩も取っているようで取れていないはず。“15時間待ち”という荷待ちをさせられている話も聞いた」

ドライバーに話を聞くと…。

トラックドライバー:「『待つ』ってこと自体が普通になっている。待つぐらいなら、早くおろして早く帰りたい。正直そういう気持ち。それはしょうがないですね。そこはもう諦めている」

現場に到着しても荷主側の都合で待たされる。こうした業界の慣習が長時間労働の原因になっていました。

“トラックGメン”中国運輸局 田中幸久貨物課長:「予約システムを入れて、荷主さんに提案しているという事業者もいたりするので、こういう情報を皆さんに共有して、導入しやすい環境をつくるのも我々の仕事かなと」

別の問題もあります。運ぶ荷物の積み込み、積みおろしをドライバーがさせられるケースです。

トラックGメン:「『積み込み』は自分たちがやるものだと?」
トラックドライバー:「自分の仕事だと思っていました。積み込み・積みおろしとか」
トラックGメン:「別料金をもらえている?」
トラックドライバー:「分からない」

本来は国のルールで、運賃とは別に荷主が料金を支払うことになっていますが、必ずしも守られてはいません。運賃をめぐっては、こんな声も…。

トラックドライバー:「間に入ってくる業者の数」
トラックGメン:「多重化ってやつね」
トラックドライバー:「5社6社ってレベルで(下請けに)入っている時もある。本当に電話一本で数万円単位引かれたりするところもあるし。ひどかったら半額とかいうことも」

◆「2024年問題」の解消なるか

目前に迫った物流の2024年問題。このままでは、年間4億トンの荷物が運べなくなるという試算も出ています。現場のドライバーは…。

運送会社を営むドライバー:「(Q.2024年問題は守れるか)守れないじゃないですか。(荷主から)『今から行ってくれ』『4時間休憩なしに走ってくれないか』平気で言われます。いやそれ無理ですよ。違反ですよ。だめですよ。『そんなこと知ったこっちゃない』って話が出てきます」

全国ワーストで20%の輸送力ダウンが見込まれる中国地方。

中国運輸局 益田浩局長:「2024年問題まで目前に入っているので(中国地方の)トラックGメン13名には、より一層、取り組みを進めるよう指示している」

長時間労働で低賃金と言われるトラック業界。Gメンは荷主とも協議します。

トラックGメン:「御社からすると(運送会社から)見積もりで、それが上がってくるので、それによって契約をしているという感じですかね」
荷主:「はい」

荷主『サンポール物流課』多賀健二貨物課長:「(Q.運賃は高くできるか)値上げの交渉に来れば、その席には当然入ります」

荷主側も物を運べなくなることへの危機感があり、今後は前向きに対応したいといいます。

荷主『サンポール物流課』多賀健二貨物課長:「我々が当たり前と思っていることが、非常識なところもあるかもわからない。そこは指摘していただければ、改善する余地はあると思います」

2024年問題をきっかけに、物流業界の慣習を変わるのでしょうか。

“トラックGメン”中国運輸局 田中幸久貨物課長:「商売上の関係から上下関係ができて、何も言えないところができているので。まずは我々が動いて、相互の情報を交流させる。ある意味、かき混ぜて、理解を深めて、両者がウィンウィンになる関係性を再構築できたらいいんじゃないか」
[テレ朝news] https://news.tv-asahi.co.jp

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